107回国家試験 PM1-30

午後問題1 世界保健機関〈WHO〉が定義する健康について正しいのはどれか。
1.単に病気や虚弱のない状態である。
2.国家に頼らず個人の努力で獲得するものである。
3.肉体的、精神的及び社会的に満たされた状態である。
4.経済的もしくは社会的な条件で差別が生じるものである。
午後問題1  解答 3
午後問題1  解説 健康とは、ただ疾病や虚弱がないだけでなく、身体的、精神的、並びに社会的、霊的に完全に良好な状態である。

午後問題2 健康日本21(第二次)で平成34年度(2022年度)の目標として示されている1日当たりの食塩摂取量はどれか。
1.5g
2.8g
3.11g
4.14g
午後問題2  解答 2
午後問題2  解説 目標:平成22年度10.6g、平成34年度8g、適正体重の維持や適切な食事等に関するものや社会環境の整備を促すために、食塩含有量等の低減で栄養・食事管理について設定した。

午後問題3 大気汚染物質の二酸化硫黄〈SO2〉について正しいのはどれか。
1.発がん性がある。
2.じん肺を引き起こす。
3.酸性雨の原因物質である。
4.不完全燃焼によって発生する。
午後問題3  解答 3
午後問題3  解説 日本の高度経済成長期に、工場からの煙などに含まれる硫黄酸化物による大気汚染が進行し、大きな問題となった。

午後問題4 仕事と生活の調和〈ワーク・ライフ・バランス〉憲章が策定された年はどれか。
1.1947年
2.1967年
3.1987年
4.2007年
午後問題4  解答 4問題としては適切であるが、必修問題としては妥当ではない 採点対象から除外
午後問題4  解説  2007年(平成19年)12月策定、働くすべての人が、「仕事」と育児や介護、趣味や学習、休養、地域活動といった「仕事以外の生活」の調和をとり、両方を充実させる働き方や生き方をいう。

午後問題5 倫理原則の「正義」はどれか。
1.約束を守る。
2.害を回避する。
3.自己決定を尊重する。
4.公平な資源の配分を行う。
午後問題5  解答 4
問題としては適切であるが、必修問題としては妥当ではない 採点対象から除外
午後問題5  解説 看護の倫理原則には、医療倫理学に基づいた「自律尊重原則」「善行原則」「無危害原則」「正義原則」の4つの原則と医療専門職に課せられた義務や規則の基礎となる「誠実の原則」「忠誠の原則」の2つの原則がある。

午後問題6 スピリチュアルな苦痛はどれか。
1.手術後の創部痛がある。
2.社会的役割を遂行できない。
3.治療の副作用に心配がある。
4.人生の価値を見失い苦悩する。
午後問題6  解答 4
午後問題6  解説 がんの患者さんと家族の療養生活の質をよりよいものにしていく。

午後問題7 更年期の女性で増加するのはどれか。
1.卵胞刺激ホルモン〈FSH〉
2.テストステロン
3.プロラクチン
4.エストロゲン
午後問題7  解答 1
午後問題7  解説 負のフィードバックにより視床下部からのGnRHや、下垂体からの卵胞刺激ホルモン(FSH)・黄体化ホルモンの分泌は亢進する。

午後問題8 平成25年(2013年)の国民生活基礎調査で、要介護者からみた主な介護者の続柄で割合が最も多いのはどれか。
1.同居の父母
2.別居の家族
3.同居の配偶者
4.同居の子の配偶者
午後問題8  解答 3
午後問題8  解説 主な介護者と要介護者等との続柄別は、「同居」が64.1%で最も多く、次いで「事業者」が13.3%、「別居の家族等」が9.8%である。

午後問題9 訪問看護ステーションの管理者になることができる職種はどれか。
1.医 師
2.看護師
3.介護福祉士
4.理学療法士
午後問題9  解答 2
午後問題9  解説 管理責任者は常勤の保健師または看護師とされている。健康保険法の指定訪問看護ステーションのみ助産師も管理者になれる。

午後問題10 股関節の運動を図に示す。

内転はどれか。
午後問題10  解答 3
午後問題10  解説 内転、上肢や下肢を体の正中線に近づける動きをいう。

午後問題11 死の三徴候に基づいて観察するのはどれか。
1.腹壁反射
2.輻輳反射
3.対光反射
4.深部腱反射
午後問題11  解答 3
午後問題11  解説 心臓拍動停止、呼吸停止、瞳孔散大・対光反射停止をいう。

午後問題12 潰瘍性大腸炎によって生じるのはどれか。
1.滲出性下痢
2.分泌性下痢
3.脂肪性下痢
4.浸透圧性下痢
午後問題12  解答 1
問題としては適切であるが、必修問題としては妥当ではない 採点対象から除外
午後問題12  解説  腸に炎症があると、水分吸収が低下したり、そこから血液成分や細胞内の液体などが滲み出て、便の水分量を増やす。

午後問題13 典型的なうつ病の症状はどれか。
1.幻 聴
2.感情失禁
3.理由のない爽快感
4.興味と喜びの喪失
午後問題13  解答 4
午後問題13  解説 思考停止、決断不能、抑うつ気分、意欲停止などがみられる。

午後問題14 母体から胎児への感染はどれか。
1.水平感染
2.垂直感染
3.接触感染
4.飛沫感染
午後問題14  解答 2
午後問題14  解説 経胎盤、経産道、母乳により出産前後の母体から児に病原菌が移行する感染経路。

午後問題15 出血傾向を考慮し手術前に投与の中止を検討するのはどれか。
1.アドレナリン
2.テオフィリン
3.ワルファリン
4.バンコマイシン
午後問題15  解答 3
午後問題15  解説 ワルファリンはプロトロンビン産生を抑制する。

午後問題16 インドメタシン内服薬の禁忌はどれか。
1.痛 風
2.膀胱炎
3.消化性潰瘍
4.関節リウマチ
午後問題16 解答 3
午後問題16 解説 消化性潰瘍のある患者には患者消化器への直接刺激作用及びプロスタグランジン合成阻害作用により、胃粘膜防御能が低下するため、消化性潰瘍が悪化するおそれがある。

午後問題17 Fowler〈ファウラー〉位で食事を摂るときの姿勢で誤嚥を予防するのはどれか。
1.頸部側屈位
2.頸部前屈位
3.頸部後屈位
4.頸部回旋位
午後問題17 解答 2
午後問題17 解説 ファウラー位はベッドの上での座位の変形。内臓や横隔膜が下方にさがり、呼吸しやすい体位。頸部前屈位とし、嚥下前・嚥下後に誤嚥を予防する。

午後問題18 男性に導尿を行う際、カテーテル挿入を開始するときの腹壁に対する挿入角度で最も適切なのはどれか。
1.30~40度
2.80~90度
3.120~130度
4.160~170度
午後問題18 解答 2
午後問題18 解説 陰茎を垂直に保持すると尿道の彎曲箇所が少なくなり、導尿が容易となる。

午後問題19 標準予防策〈スタンダードプリコーション〉において、創傷や感染のない患者への援助で使い捨て手袋が必要なのはどれか。
1.手 浴
2.洗 髪
3.口腔ケア
4.寝衣交換
午後問題19 解答 3
午後問題19 解説 標準予防策とは、すべての患者の汗を除く、血液、体液、粘膜および損傷した皮膚を感染の可能性のある対象として対応することにより、患者と医療従事者双方に対する院内感染の危険性を減少する。

午後問題20 モルヒネの副作用(有害事象)はどれか。
1.出 血
2.便 秘
3.高血圧
4.粘膜障害
午後問題20 解答 2
午後問題20 解説 持続性の内臓痛や鈍痛に有効で鎮痛・麻酔前与薬・下痢止・鎮咳に使用。副作用は、呼吸不整・嘔気、便秘など。

午後問題21 ジギタリスの副作用(有害事象)はどれか。
1.難 聴
2.悪 心
3.易感染
4.低血糖
午後問題21 解答 2
午後問題21 解説 ジギタリス中毒は徐脈・不整脈(期外収縮または伝達障害)、胃腸障害(吐気・嘔吐・下痢)、神経症状(悪心、頭痛・めまい・昏迷・視覚異常)である。

午後問題22 静脈血採血の方法で正しいのはどれか。
1.駆血帯を巻いている時間は2分以内とする。
2.針の刃面を下に向けて血管内に刺入する。
3.静脈内に針を刺入したら強く内筒を引く。
4.針を抜いてから1分程度の圧迫止血を行う。
午後問題22 選択肢が不適切として 採点から除外 解なし

午後問題23 呼びかけに反応はないが正常な呼吸がみられる傷病者に対して、まず行うべき対応はどれか。
1.下肢を挙上する。
2.胸骨圧迫を行う。
3.回復体位をとる。
4.自動体外式除細動器〈AED〉を装着する。
午後問題23 解答 3
午後問題23 解説 呼びかけに反応はないが正常な呼吸がみられる傷病者には、顎を前に出し、上側の手の甲に顔をのせ、上側の膝を約90度曲げて、体を安定させる回復体位をとる。

午後問題24 褥瘡の皮膚症状はどれか。
1.乾 燥
2.水 疱
3.白 斑
4.発 疹
午後問題24 選択肢が不適切として 採点から除外 解なし

午後問題25 マズロー,A,H.の基本的欲求階層論で最高次の欲求はどれか。
1.安全の欲求
2.承認の欲求
3.生理的欲求
4.自己実現の欲求
5.所属と愛の欲求
午後問題25 解答 4
午後問題25 解説 生命をおびやかすもの、長期目標より短期目標を優先する。優先度の決定は、下位にあるものほど優先度が高い。

午後問題26 味覚について正しいのはどれか。
1.基本味は5つである。
2.外転神経が支配する。
3.冷たい物ほど味が濃いと感じる。
4.1つの味蕾は1種類の基本味を知覚する。
午後問題26 解答 1
午後問題26 解説 塩味、酸味、甘味、苦味、うま味が認知される。

午後問題27 ビタミンと生理作用の組合せで正しいのはどれか。
1.ビタミンA―――嗅覚閾値の低下
2.ビタミンD―――Fe2+吸収の抑制
3.ビタミンE―――脂質の酸化防止
4.ビタミンK―――血栓の溶解
午後問題27 解答 3
午後問題27 解説 リポ蛋白質によって各細胞に運ばれ、過酸化脂質を分解し、細胞膜、生体膜を活性化酸素から保護し、心臓疾患や脳梗塞を予防する。

午後問題28 呼吸不全について正しいのはどれか。
1.喘息の重積発作によって慢性呼吸不全になる。
2.動脈血酸素分圧〈PaO2〉で2つの型に分類される。
3.動脈血二酸化炭素分圧〈PaCO2〉が60mmHg以下をいう。
4.Hugh-Jones〈ヒュー・ジョーンズ〉分類は呼吸困難の程度を表す。
午後問題28 解答 4
午後問題28 解説 呼吸困難の重症度の判断は、ヒュー-ジョーンズの分類を用いる。

午後問題29 薬剤とその副作用(有害事象)の組合せで正しいのはどれか。
1.副腎皮質ステロイド           ――― 低血糖
2.ニューキノロン系抗菌薬         ――― 髄膜炎
3.アミノグリコシド系抗菌薬       ――― 視神経障害
4.スタチン〈HMG-CoA還元酵素阻害薬〉 ――― 横紋筋融解症
午後問題29 解答 4
午後問題29 解説 スタチンは、脂質異常症の治療薬である。副作用に筋肉痛がみられなかには筋障害や横紋筋融解症が生じる。

午後問題30 Sjögren〈シェーグレン〉症候群について正しいのはどれか。
1.網膜炎を合併する。
2.男女比は1対1である。
3.主症状は乾燥症状である。
4.抗核抗体の陽性率は30%程度である。
午後問題30 解答 3
午後問題30 解説 眼症状(涙液の減少により乾性角結膜炎、涙腺の腫大)、口腔症状(唾液の分泌減少による口渇、舌のあれと痛み、唾液減少によるう歯)、その他の外分泌腺の異常。

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