92回国家試験 AM61-90

午前問題61 ギャッジベッドを用いて長期臥床者を仰臥位から座位にした直後に生じる可能性が最も高いのはどれか。
1.眼 振
2.脈の緊張低下
3.呼吸困難
4.項部硬直
午前問題61  解答例  2
午前問題61  解説  自律神経中枢の姿勢性血圧調節機構が弱体化し、起立性低血圧を起こす。

午前問題62 継続看護で誤っているのはどれか。
1.入院時から退院後の生活を考慮した計画を立てる。
2.家族員の介護力を評価して退院計画を立てる。
3.訪問看護の導入は看護師が決定する。
4.退院時サマリーを活用する。
午前問題62  解答例  3
午前問題62  解説  個人や家族の意見を尊重する。

午前問題63 ケアカンファレンスの目的でないのはどれか。
1.患者に関する情報交換
2.看護計画の妥当性の検討
3.効果的な看護方法の共有
4.看護体制改善の検討
午前問題63  解答例  4
午前問題63  解説  患者にとってメリットのある方法を検討するもの。

午前問題64 訪問看護ステーションの利用者で最も多いのはどれか。
1.呼吸器系の疾患
2.循環器系の疾患
3.神経系の疾患
4.精神および行動の障害
午前問題64  解答例  2
午前問題64  解説  循環器系の疾患の利用者が最も多い。

午前問題65 介護が必要な脳卒中後遺症の72歳の患者が退院する際、病棟看護師が紹介する住宅改修に関する相談機関で最も適切なのはどれか。
1.在宅介護支援センター
2.介護老人保健施設
3.老人福祉センター
4.住宅改修業者
午前問題65  解答例  1
午前問題65  解説  在宅の介護を相談する機関である。

午前問題66 訪問看護サービスの開始に必要な書類はどれか。
1.治療計画書
2.診療情報提供書
3.診断書
4.訪問看護指示書
午前問題66  解答例  4
午前問題66  解説  訪問看護サービスの開始には主治医の訪問看護指示書が必要である。

午前問題67 訪問看護サービスを利用し始めた在宅高齢者。腹部に赤い丘疹があり、疥癬と診断された。
訪問看護師の対応で適切なのはどれか。
a.訪問は一番目に行う。
b.マスクを着用する。
c.手袋を着用する。
d.軟膏は全身に塗布する。
1.a、b   2.a、d   3.b、c   4.c、d
午前問題67  解答例  4
午前問題67  解説  手袋着用は必須である。

午前問題68 訪問看護サービスを行っている高齢者宅で、手伝いに来ていた29歳の娘が何か話したそうな素振りであった。聞いてみると「2年前に離婚し現在は4歳の子どもと2人暮らしである。離婚前には夫から私も子どもも暴力を受けていた。離婚後は自分がイライラしてつい子どもを叩いたり無視したりしてしまう。時々、家に子どもを置いて鍵をかけ遊びに行ってしまうこともある」と看護師に語った。
訪問看護師の対応で適切なのはどれか。
1.警察に通報する。
2.児童相談所に連絡し対応を相談する。
3.母親としての責任を再認識させる。
4.母親に対する思いを子どもに尋ねる。
午前問題68  解答例  2
午前問題68  解説  児童相談所に連絡して、今後の対策を協議する。

午前問題69 訪問入浴サービスの提供が適切でないのはどれか。
1.在宅中心静脈栄養法を受けている。
2.38.0℃の発熱がある。
3.仙骨部に褥創がある。
4.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を保菌している。
午前問題69  解答例  2
午前問題69  解説  発熱は感染の兆候であり、入浴を控える。

午前問題70 起立や移動動作に時間がかかるようになった在宅高齢者。最近、トイレに行く途中で失禁するようになった。
指導で適切でないのはどれか。
1.居室をトイレに近い場所にする。
2.着脱しやすい衣服を選ぶ。
3.排尿パターンを把握する。
4.予防的におむつをあてる。
午前問題70  解答例  4
午前問題70  解説  自力排尿ができるような環境や衣服、排尿パターンの把握などを援助する。

午前問題71 在宅療養中の末期がん患者。がん性疼痛に対して経口モルヒネ薬が処方された。
指導内容で適切なのはどれか。
a.副作用に下痢があると説明する。
b.痛みについての記録を勧める。
c.薬は定時に服用する。
d.嘔気があれば服用を中止する。
1.a、b   2.a、d   3.b、c   4.c、d
午前問題71  解答例  3
午前問題71  解説  血中濃度を維持するため、薬は定時に服用す。

午前問題72 青年期と比べて壮年期で機能低下が起こりにくいのはどれか。
1.性的機能
2.心肺機能
3.反射機能
4.認知機能
午前問題72  解答例  4
午前問題72  解説  認知機能は比較的安定していて、機能低下が起こりにくい。

午前問題73 適量の摂取ではHDLコレステロールを上昇させ、過剰の摂取では肝障害や高尿酸血症をきたすのはどれか。
1.蛋白質
2.塩 分
3.アルコール
4.脂 質
午前問題73  解答例  3
午前問題73  解説  アルコールは、過剰摂取では脂肪肝や痛風を発症する。

午前問題74 放射線について正しいのはどれか。
1.フイルムバッジは防護エプロンの外側につける。
2.被曝の影響は血液検査には現れない。
3.放射線は反射、散乱する。
4.被曝量は距離に比例する。
午前問題74  解答例  3
午前問題74  解説  放射線は反射、散乱する。

午前問題75 がんの一次予防でないのはどれか。
1.がん検診を受ける。
2.禁煙する。
3.緑黄色野菜を多く食べる。
4.過度の日光浴を避ける。
午前問題75  解答例  1
午前問題75  解説  一次予防は生活習慣や食生活で発がんのリスクを低下させる。

午前問題76 人工呼吸器装着患者のケアの目的と方法との組合せで正しいのはどれか。
a.感染予防     ――― 気管内吸引時の無菌操作
b.粘膜損傷防止   ――― 吸入気の加温加湿
c.誤嚥防止     ――― 経口摂取は水分のみ
d.呼吸器の逸脱防止 ――― 体位の仰臥位保持
1.a、b   2.a、d   3.b、c   4.c、d
午前問題76  解答例  1
午前問題76  解説  乾燥した空気は気道粘膜を損傷する。

午前問題77 直ちに除細動が必要なのはどれか。
除細動

午前問題77  解答例  2
午前問題77  解説  心室細動である。

午前問題78 バセドウ病の術後合併症でないのはどれか。
1.呼吸困難
2.甲状腺クリーゼ
3.徐 脈
4.嗄 声
午前問題78  解答例  3
午前問題78  解説  頻脈となる。

午前問題79 喀痰喀出の体位ドレナージで適切でない体位はどれか。
喀痰喀出の体位ドレナージ1.ア
2.イ
3.ウ
4.エ
午前問題79  解答例  3
午前問題79  解説  後頭部に枕を入れると高低差が少なくなりドレナージ効果が減少する。

午前問題80 規則的なリズムの脈を触知するのはどれか。
1.洞性頻脈
2.心室性期外収縮
3.心房細動
4.Ⅱ度房室ブロック
午前問題80  解答例  1
午前問題80  解説  洞結節からの興奮が頻繁となっている状態で、洞調律の状態は変わらない。

午前問題81 貧血の治療で誤っている組合せはどれか。
1.悪性貧血     ――― ビタミンKの与薬
2.再生不良性貧血  ――― 骨髄移植
3.透析中の腎性貧血 ――― エリスロポエチンの与薬
4.溶血性貧血    ――― 脾臓摘出
午前問題81  解答例  1
午前問題81  解説  悪性貧血はビタミンB12の摂取不足による。

午前問題82 人工肛門について正しいのはどれか。
1.ストーマ造設位置のマーキングは仰臥位で行う。
2.ストーマは腹直筋上に造設する。
3.装具の交換は通常1日1回である。
4.浣腸排便法では浣腸液を順行性に注入する。
午前問題82  解答例  2
午前問題82  解説  腹直筋より外側は筋層が三層構造になっている。

午前問題83 67歳の患者。広汎性子宮全摘出術によって生じやすい症状はどれか。
a.下 痢
b.排尿障害
c.下肢浮腫
d.卵巣欠落症状
1.a、b   2.a、d   3.b、c   4.c、d
午前問題83  解答例  3
午前問題83  解説  排尿障害は手術時の神経損傷による。

午前問題84 HIV感染が起こるのはどれか。
1.母乳で育てる。
2.鍋料理を一緒に食べる。
3.コンドームを用いて性交する。
4.共同浴場で入浴する。
午前問題84  解答例  1
午前問題84  解説  HIVは母子感染や血液および血液製剤、性行為などで感染する。

午前問題85 自力で動けない患者の肺炎予防に適切なのはどれか。
1.毎食後の歯みがき
2.毎食後のタッピング
3.抗菌薬の予防投与
4.経管栄養
午前問題85  解答例  1
午前問題85  解説  口腔内の細菌が肺に侵入するのを防ぐ。

午前問題86 化学療法後、好中球数が400/mm3の患者への指導で適切でないのはどれか。
1.頻回の含嗽
2.手洗いの励行
3.歯間ブラシの使用
4.排便後の肛門部洗浄
午前問題86  解答例  3
午前問題86  解説  歯間ブラシは歯肉からの出血をまねくおそれがある。

午前問題87 喘息患者の日常生活指導で正しいのはどれか。
1.寝具は羽毛素材のものを使用する。
2.症状とピークフロー値とを毎日記録する。
3.気管支拡張薬の吸入は定期的に行う。
4.呼吸困難が出現したときは胸式呼吸を行う。
午前問題87  解答例  2
午前問題87  解説  治療内容を決定するための基礎資料となる。

午前問題88 熱傷で正しいのはどれか。
1.成人の熱傷面積の評価には「9の法則」を用いる。
2.熱傷の皮膚消毒には50%エタノールを用いる。
3.Ⅱ度の熱傷では組織が炭化する。
4.気道熱傷では喉頭浮腫が発現したら気管挿管する。
午前問題88  解答例  1
午前問題88  解説  成人は「9の法則」により、体表面積に占める熱傷の広さ(%)を調べる。

午前問題89 痛風患者の食事指導で制限するのはどれか。
1.かぼちゃ
2.レバー
3.チョコレート
4.バター
午前問題89  解答例  2
午前問題89  解説  プリン体を多く含む食品を多量に摂取することを避ける。

午前問題90 輸液の滴下速度が速すぎた場合に起こる合併症はどれか。
a.肺水腫
b.下 痢
c.動脈血酸素分圧(PaO2)上昇
d.心不全
1.a、b   2.a、d   3.b、c   4.c、d
午前問題90  解答例  2
午前問題90  解説  肺内に水分が貯留するため、肺水腫を起こす。

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