96回国家試験 AM61-90

午前問題61 災害時のトリアージカラーで最優先治療群はどれか。
1.黒
2.赤
3.黄
4.緑
午前問題61  解答  2
午前問題61  解説  赤は生命が危険であるが、救命の可能性が高い。

午前問題62 看護方式とその説明との組合せで正しいのはどれか。
1.モジュール型 ――― 1人の看護師が毎日異なる患者を担当する。
2.チームナーシング ――― 看護に必要な業務を係を決めて割り当てる。
3.機能別看護 ――― 1つの看護単位がリーダーの下で看護を行う。
4.プライマリナーシング ――― 1人の看護師が特定の患者を継続的に担当する。
午前問題62  解答  4
午前問題62  解説  チームナーシングはリーダーがケアを決定する。

午前問題63 都道府県ナースセンターの事業はどれか。
1.無料での職業紹介
2.病院等への財政上の助成
3.看護師等確保推進者の設置
4.看護師等就業協力員の委嘱
午前問題63  解答  1
午前問題63  解説  看護師等の人材確保の促進に関する法律の第15条に規定されている。

午前問題64 訪問看護ステーションの利用理由で最も多い疾患はどれか。
1.糖尿病
2.骨粗鬆症
3.脳血管疾患
4.統合失調症
午前問題64  解答  3
午前問題64  解説  脳血管疾患が全体の1/3を占める。

午前問題65 自宅への退院が予定されている全介助が必要な95歳の女性。70歳の娘と2人暮らし。退院前のカンファレンスに訪問看護師が参加した。
訪問看護師が行うのはどれか。
1.要介護認定の申請
2.介護用のベッドの購入
3.かかりつけ医の決定
4.介護力の査定
午前問題65  解答  4
午前問題65  解説  かかりつけ医の決定は本人・家族が行う。

午前問題66 ノルウェー疥癬と診断された在宅療養者。
介護者への指導で適切なのはどれか。
1.療養者のケアには手袋を用いる。
2.入浴はデイサービスを利用する。
3.衣類は家族の物と一緒に洗ってよい。
4.かゆみには副腎皮質ステロイド剤を塗布する。
午前問題66  解答  1
午前問題66  解説  感染予防のため家族とは別に洗濯する。

午前問題67 娘夫婦と3人暮らしの寝たきり高齢者。会話は可能。介護している娘は交換後のオムツをベッド上に放置している。娘は「最近世話をしているとイライラする。夫とろくに話をする時間がない。もう母の顔も見たくない」と訪問看護師に訴えた。
介護者の状況で最も考えられるのはどれか。
1.夫への不満
2.強度の心身の疲労
3.母への身体的虐待
4.オムツを購入できない経済状況
午前問題67  解答  2
午前問題67  解説  娘の言動より精神的にも肉体的にも疲労があることがわかる。

午前問題68 左片麻痺で、杖歩行している在宅高齢者。転倒予防のための家族への指導で適切なのはどれか。
1.廊下に物を置かない。
2.玄関にマットを敷く。
3.室内ではスリッパを履く。
4.室内では4点杖は使わない。
午前問題68  解答  1
午前問題68  解説  玄関マットが滑ったり、マットにつまづいたりするので逆効果である。

午前問題69 在宅酸素療法(2l/分 24時間)を行っている療養者の居住地域で1週後に日中3時間の停電が予定されている。
停電への対応で最も適切なのはどれか。
1.事前の呼吸訓練
2.携帯用酸素ボンベの使用
3.自家発電器の購入
4.医療機関への入院
午前問題69  解答  2
午前問題69  解説  酸素量360l以上の携帯用酸素ボンベで対応ができる。

午前問題70 在宅中心静脈栄養を行っている療養者。
介護者への指導で適切なのはどれか。
1.輸液中は体動を制限する。
2.療養者の入浴は行わない。
3.滴下しているのを確認する。
4.カテーテル刺入部の消毒は月1回行う。
午前問題70  解答  3
午前問題70  解説  中心静脈カテーテルや輸液ラインが閉塞していなければ、体動を制限する必要はない。

午前問題71 人工肛門を造設している寝たきりの在宅高齢者。
介護者への皮膚保護シート(人工肛門周囲に装着する皮膚保護材)についての指導で適切なのはどれか。
1.毎日交換する。
2.滅菌操作で交換する。
3.腹壁を伸展させて貼付する。
4.人工肛門より小さめにカットする。
午前問題71  解答  3
午前問題71  解説  腸には常在菌がいるので、減菌操作の必要はない。

午前問題72 保健行動を促す援助はどれか。
1.知識の程度を点数化する。
2.情報は一括して提示する。
3.本人の自己決定を支援する。
4.目標の達成度を集団で競わせる。
午前問題72  解答  3
午前問題72  解説  保健行動は個人の自己決定で開始する。

午前問題73 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の判定項目に含まれるのはどれか。
1.体 重
2.胸 囲
3.腹 囲
4.皮下脂肪厚
午前問題73  解答  3
午前問題73  解説  腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上を内臓脂肪型肥満と診断する。

午前問題74 平衡機能検査を必要とするのはどれか。
1.失 行
2.羞 明
3.めまい
4.しびれ
午前問題74  解答  3
午前問題74  解説  めまいの訴えがあるとき、その原因・程度などを調べる。

午前問題75 頭痛の検査で外来受診した女性。異常は認められないと医師から説明されたが、「このままでは職場に行っても仕事がはかどらない」と看護師に話した。
対応で最も適切なのはどれか。
1.「異常はないのですから気のせいです」
2.「仕事に打ち込んでみてください」
3.「入院して経過をみてはどうでしょうか」
4.「痛みが起こる時の状況を記録してみましょう」
午前問題75  解答  4
午前問題75  解説  どのような状況で起こるのか把握することが大切である。

午前問題76 図の術中体位で麻痺が最も起こりやすいのはどれか。

1.腋窩神経
2.肋間神経
3.坐骨神経
4.腓骨神経
午前問題76  解答  4
午前問題76  解説  膝関節が屈曲位で支持台が下腿に当たっているので、腓骨神経が圧迫されやすい。

午前問題77 抗癌薬を末梢から点滴静脈内注射している患者の訴えで、緊急度が最も高いのはどれか。
1.嘔 気
2.倦怠感
3.刺入部痛
4.食欲不振
午前問題77  解答  3
午前問題77  解説  放置すると血管周辺の組織が壊死を起こす可能性がある。

午前問題78 35歳の乳癌手術後の患者。夫と2人暮らし。医師から退院の許可が出たが、少量の浸出液の漏出があり患者は不安に感じている。
退院の準備で適切なのはどれか。
1.転院施設を探す。
2.上肢の運動で浸出液の排出を促す。
3.夫の退院への同意を確認する。
4.ガーゼ交換方法の習得状況を確認する。
午前問題78  解答  4
午前問題78  解説  少量の浸出液の漏出が不安の原因であると推察される。

午前問題79 中途視覚障害者の歩行訓練で適切なのはどれか。
1.白杖の先端は、つま先の直前になるように位置する。
2.手引き歩行では、誘導者の肘の上を片手で軽く握る。
3.壁に伝い歩きをする時は、肩を壁面にすべらせて歩く。
4.顔の高さに障害物がある時は、手のひらで顔を覆って歩く。
午前問題79  解答  2
午前問題79  解説  歩行介助の基本姿勢である。

午前問題80 成人の健康行動の特徴はどれか。
1.自尊感情の低下で自己概念が揺らぐ。
2.無力感はエンパワメントから生じる。
3.自己効力感は失敗体験により培われる。
4.アドヒアランスは知識不足が促進要因となる。
午前問題80  解答  1
午前問題80  解説  自己効力感とは自己に対する有能感・信頼感をいい、成功体験により培われる。

午前問題81 術後4日の下垂体腫瘍切除術後の患者への指導で適切なのはどれか。
1.水分を制限する。
2.塩分を制限する。
3.定期的に鼻をかむ。
4.排尿量を記録する。
午前問題81  解答  4
午前問題81  解説  手術の影響により下垂体後葉のバソプレッシンの分泌が低下している。

午前問題82 トータルペインで適切なのはどれか。
1.全人的苦痛としてとらえる。
2.がん患者以外には適用しない。
3.スピリチュアルペインは含まない。
4.鎮痛薬でコントロールできるものが対象である。
午前問題82  解答  1
午前問題82  解説  人間の根源と関わる問題や悩みをトータルペイン(全人的苦痛)としてとらえる。

午前問題83 癌性疼痛で硫酸モルヒネ徐放薬を内服している患者。内服予定時刻の2時間前に疼痛を訴えた。
この時点に最も適している薬剤とその与薬方法はどれか。
1.抗ヒスタミン薬の内服
2.塩酸モルヒネ水の内服
3.フェンタニルの皮膚貼用
4.ペンタゾシンの筋肉内注射
午前問題83  解答  2
午前問題83  解説  硫酸モルヒネ徐放薬の内服は治療の第3段階 強オピオイドである。

午前問題84 聴診器を用いた気管呼吸音の聴取部位で正しいのはどれか。
1.喉頭直下の上胸部(胸骨上部)
2.肋骨縁と鎖骨中線の交差部位
3.第2肋間と鎖骨中線の交差部位
4.第4胸椎正中から肩甲骨部
午前問題84  解答  1
午前問題84  解説  気管呼吸音は頚部気管上で聴取される粗い呼吸音をいう。

午前問題85 緊急時の自動体外式除細動器(AED)の使用で正しいのはどれか。
1.服の上からでも実施可能である。
2.医師の指示を得てから実施する。
3.動かないよう肩を抑える。
4.施行者に制限はない。
午前問題85  解答  4
午前問題85  解説  AEDは医師の指示がなくても行える。

午前問題86 点眼指導で適切なのはどれか。
1.油性と水性では油性を先に点眼する。
2.容器の先端が睫毛に接したら点眼する。
3.点眼後は乾燥するまでまばたきをしない。
4.点眼後はふき綿で涙嚢部を軽く圧迫する。
午前問題86  解答  4
午前問題86  解説  油性と水性では、水性を先に点眼する。

午前問題87 左心不全で入院中の片麻痺患者。夜間に呼吸が苦しくなり顔色不良となった。
対応で適切なのはどれか。
1.肩枕を入れる。
2.起坐位にする。
3.下肢を挙上する。
4.ヴァルサルヴァ法を実施する。
午前問題87  解答  2
午前問題87  解説  左心不全は肺のうっ血に起因する。

午前問題88 食道癌術後合併症のうち早期離床で予防できるのはどれか。
1.肺 炎
2.乳び胸
3.後出血
4.反回神経麻痺
午前問題88  解答  1
午前問題88  解説  手術損傷による乳び胸がみられることもあるが早期臥床とは関係ない。

午前問題89 慢性膵炎患者の食事療法で制限が必要なのはどれか。
1.脂 肪
2.蛋白質
3.カリウム
4.脂溶性ビタミン
午前問題89  解答  1
午前問題89  解説  脂肪30~40g/日以下とする。

午前問題90 肝硬変患者の意識が混濁し始めた。アセスメントで最も重要なのはどれか。
1.血糖値の上昇
2.ケトン体の増加
3.血漿浸透圧の上昇
4.血中アンモニア値の上昇
午前問題90  解答  4
午前問題90  解説  肝硬変では、血中アンモニア濃度の上昇により、肝性脳症が悪化する。

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