午前問題61 小児の睡眠の特徴で正しいのはどれか。
１．新生児の全睡眠におけるレム睡眠の割合は約50％である。
２．乳児の睡眠は単相性である。
３．成長に伴いレム睡眠が増加する。
４．10歳ころから成人と同じ睡眠覚醒リズムになる。
午前問題61 解答 １
午前問題61 解説 生後３か月頃に昼夜パターンが確立する。
午前問題62 小児の一次救命処置において推奨される胸骨圧迫の速さ（回数）はどれか。
１．少なくとも約 80回／分
２．少なくとも約100回／分
３．少なくとも約120回／分
４．少なくとも約140回／分
午前問題62 解答 ２
午前問題62 解説 胸骨の下半分に両掌を重ねておき、１分間に80～100回（乳児100～120回）位で胸骨を圧迫する。
午前問題63 若年性特発性関節炎で入院している子どもの看護で適切なのはどれか。
１．発疹が出現している間は隔離する。
２．Raynaud〈レイノー〉現象の観察をする。
３．強い関節痛があるときは局部を安静に保つ。
４．朝のこわばりのある関節部位に冷湿布を貼用する。
午前問題63 解答 ３
午前問題63 解説 関節炎が主症状で、手首・足首・膝などの関節に痛みを伴う。
午前問題64 妊娠期の不快症状と予防の組合せで適切なのはどれか。
１．下肢のけいれん ――― 葉酸の摂取
２．つわり ――― においの強い食事の摂取
３．便 秘 ――― 緩下薬の服用
４．腰 痛 ――― 硬めのマットレス使用
午前問題64 解答 ４
午前問題64 解説 腰痛は妊娠末期に子宮の増大や体重増加により生じる。
午前問題65 正常の分娩経過で正しいのはどれか。
１．分娩開始は、陣痛が15分間隔に起こった時点とする。
２．発露は、胎児先進部が陰裂間に常に見えている状態である。
３．分娩第２期は、破水から胎児が娩出するまでの期間である。
４．分娩第４期は、胎盤娩出から会陰縫合術の終了までの期間である。
午前問題65 解答 ２
午前問題65 解説 発露は胎児先進部が陰裂間に絶えず見え陣痛間欠期にも後退しない状態。
午前問題66 成乳と比較した初乳の特徴で正しいのはどれか。
１．ラクトアルブミンが少ない。
２．IgAの含有量が多い。
３．粘稠度が低い。
４．乳糖が多い。
午前問題66 解答 ２
午前問題66 解説 初乳は比較的多量の塩分が含まれ胎便の排泄に役立つ。
午前問題67 Ａさんは妊娠28週で子宮内胎児死亡のため死児を出産した。翌日、児との面会で、Ａさんは「ごめんね」と言い、身動きせずにじっと児を見つめていた。
Ａさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
１．「つらいですよね」
２．「早く忘れましょう」
３．「元気を出してください」
４．「次の妊娠について考えましょう」
午前問題67 解答 １
午前問題67 解説 死産直後の妊婦は、まず、悲しくつらいと感じる時期である。
午前問題68 知覚障害はどれか。
１．幻 味
２．離人症
３．注察妄想
４．観念奔逸
午前問題68 解答 １
午前問題68 解説 知覚障害は、錯覚、幻覚（幻聴、幻視、幻臭、幻触、幻味）をいう。
午前問題69 認知行動療法で最も期待される効果はどれか。
１．過去の心的外傷に気付く。
２．薬物療法についての理解が深まる。
３．物事の捉え方のゆがみが修正される。
４．自分で緊張を和らげることができるようになる。
午前問題69 解答 ３
午前問題69 解説 認知療法は考え方のバランスを取ってストレスに上手に対応できるこころの状態をつくっていく。
午前問題70 精神科デイケアの目的はどれか。
１．陽性症状を鎮静化する。
２．社会生活機能を回復する。
３．家族の疾病理解を深める。
４．単身で生活できるようにする。
午前問題70 解答 ２
午前問題70 解説 地域で生活しながら生活上の具体的な課題を確かめて治療を受けられる。
午前問題71 現在の日本の精神医療について正しいのはどれか。
１．精神及び行動の障害で入院した患者で最も多いのはうつ病である。
２．人口当たりの精神病床数はOECD加盟国の中では低い水準である。
３．各都道府県及び政令指定都市に精神保健福祉センターが設置されている。
４．精神障害者保健福祉手帳制度によって外来通院の医療費の給付が行われる。
午前問題71 解答 ３
午前問題71 解説 精神保健福祉センターは保健所を中心にした地域精神保健活動を指導・援助する。
午前問題72 Ａさん（75歳、男性）は、脳梗塞後遺症による右半身不全麻痺がある。妻と２人で暮らしている。Ａさんは要介護３で、訪問介護と通所介護のサービスを利用している。今回、Ａさんは誤嚥性肺炎で入院し、退院後に訪問看護が導入された。
訪問看護師と介護支援専門員が連携して行う内容で優先度が高いのはどれか。
１．住宅改修の検討
２．Ａさんの妻の介護負担の把握
３．肺炎予防に必要なケアの提供
４．訪問介護による生活援助内容の確認
午前問題72 解答 ３
午前問題72 解説 肺炎予防に必要なケアの提供の優先度が高い。
午前問題73 訪問看護に関する制度について正しいのはどれか。
１．平成12年（2000年）に老人訪問看護制度が創設された。
２．サービスを開始するときに書面による契約は不要である。
３．訪問看護ステーションの管理者は医師もしくは看護師と定められている。
４．介護保険法に基づく訪問看護ステーションの開設には都道府県の指定が必要である。
午前問題73 解答 ４
午前問題73 解説 訪問看護ステーションの開設は都道府県知事による訪問看護事業者の指定が必要である。
午前問題74 Ａさん（70歳、男性）は、肺癌で骨転移がある。現在、Ａさんは入院中であるが、積極的な治療は望まず「家で静かに暮らしたい」と在宅療養を希望し、24時間体制の訪問看護を利用する予定である。介護者であるＡさんの妻と長男夫婦は「不安はあるが本人の希望をかなえたい」と話している。
退院前に、訪問看護師が行うＡさんの家族への支援で優先度が高いのはどれか。
１．訪問介護の利用を勧める。
２．家族全員の看取りの意思確認をする。
３．退院後の処置を習得するよう指導する。
４．相談にいつでも対応することを伝える。
午前問題74 解答 ４
午前問題74 解説 訪問看護ステーションの開設は都道府県知事による訪問看護事業者の指定が必要である。
午前問題75 Ａさん（45歳、女性）は、筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉のため自宅で療養中である。Ａさんは球麻痺症状が出現したため、経口摂取に加え、胃瘻による経管経腸栄養管理が開始された。
訪問看護師が行うＡさんとＡさんの家族への指導で適切なのはどれか。
１．水分は経口による摂取を勧める。
２．注入時間に生活パターンを合わせる。
３．経口摂取中の体位は頸部前屈位とする。
４．胃瘻からの半固形化栄養剤の使用は禁止する。
午前問題75 解答 ３
午前問題75 解説 頸部前屈位は誤嚥しにくい体位である。
午前問題76 災害派遣医療チーム〈DMAT〉の活動で最も適切なのはどれか。
１．被災地域内での傷病者の搬送を行う。
２．外傷後ストレス障害〈PTSD〉に対応する。
３．長期の継続的な医療を行う。
４．被災地の復興を手助けする。
午前問題76 解答 １
午前問題76 解説 地域で救急医療体制が対応できない大きな災害や大事故に急行される医療チーム。
午前問題77 災害急性期に看護師が行う対応で最も適切なのはどれか。
１．情報の発信を行う。
２．各自の判断で行動する。
３．災害現場の安全を確保する。
４．災害時の対応マニュアルの見直しをする。
午前問題77 解答 ３
午前問題77 解説 災害急性期には、まず、災害現場の安全の確保が最優先される。
午前問題78 日本における政府開発援助〈ODA〉の実施機関として正しいのはどれか。
１．国際協力機構〈JICA〉
２．世界保健機関〈WHO〉
３．国連開発計画〈UNDP〉
４．赤十字国際委員会〈ICRC〉
午前問題78 解答 １
午前問題78 解説 国際協力機構〈JICA〉の基本は「人を通じた国際協力」である。
午前問題79 外国人の女性が38.5℃の発熱のある生後３か月の男児を連れて小児科診療所を受診した。男児は上気道炎であった。女性は日本語が十分に話せず、持参した母子健康手帳から、男児はこの女性と日本人男性との間に生まれた子どもであることが分かった。夫は同居していない様子である。外来看護師は女性に、４か月児健康診査のことを知っているかを尋ねたが、女性は看護師の質問を理解できない様子であった。
男児が４か月児健康診査を受診するために必要な社会資源で優先度が高いのはどれか。
１．近所の病院
２．通訳のボランティア
３．児童相談所の児童福祉司
４．地区担当の母子健康推進員
午前問題79 解答 ２
午前問題79 解説 日本語が十分に話せない、夫は同居していない様子から、まず、通訳のボランティアが優先される。
午前問題80 Ａさん（42歳、男性、事務職）は、仕事中に居眠りをすることが多いと上司に注意されていた。Ａさんの睡眠時間は７時間であり、寝つきはよいが、毎朝寝不足と頭痛を感じていた。最近、いびきがひどいと家族から指摘されて受診した。Ａさんは、身長165cm、体重81kgである。
最も考えられるのはどれか。
１．うつ病
２．低血糖症
３．もやもや病
４．ナルコレプシー
５．睡眠時無呼吸症候群
午前問題80 解答 ５
午前問題80 解説 肥満である、仕事中の居眠り、毎朝の睡眠不足と頭痛、睡眠中のいびきから睡眠時無呼吸症候群が考えられる。
午前問題81 慢性腎臓病の説明で正しいのはどれか。
１．糖尿病腎症は含まれない。
２．病期分類の５期から蛋白制限が必要である。
３．腎障害を示す所見が１週間持続すれば診断できる。
４．糸球体濾過量〈GFR〉の低下は診断の必要条件である。
５．病期の進行とともに心血管疾患のリスクも高くなる。
午前問題81 解答 ５
午前問題81 解説 病期が進行すると心血管疾患のリスクが高まる。
午前問題82 血圧を上げる作用を持つのはどれか。２つ選べ。
１．レニン
２．インスリン
３．カルシトニン
４．ソマトスタチン
５．ノルアドレナリン
午前問題82 解答 １，５
午前問題82 解説 糸球体に入る毛細血管から分泌されたレニンはアンギオテンシンをつくり血圧を上昇させる。
午前問題83 視床下部の機能で正しいのはどれか。２つ選べ。
１．感覚系上行路の中継核
２．長期記憶の形成
３．摂食行動の調節
４．飲水行動の調節
５．姿勢の調節
午前問題83 解答 ３，４
午前問題83 解説 視床下部は自律神経の最高中枢である。
午前問題84 日和見感染の起炎菌はどれか。２つ選べ。
１．メチシリン耐性黄色ブドウ球菌〈MRSA〉
２．インフルエンザ菌
３．A群溶連菌
４．髄膜炎菌
５．緑膿菌
午前問題84 解答 １，５
午前問題84 解説 細菌性日和見感染には MRSA感染症、緑膿菌感染症、 レジオネラ肺炎、セラチア感染症などがある。
午前問題85 予防接種法において定期予防接種の対象となっている疾患はどれか。２つ選べ。
１．結 核
２．水 痘
３．風しん
４．Ｂ型肝炎
５．流行性耳下腺炎
午前問題85 解答 １，３
午前問題85 解説 予防接種法及び結核予防法による定期の予防接種は市町村長が行う。
午前問題86 患者の権利について適切なのはどれか。２つ選べ。
１．患者は自分の医療情報を見ることができる。
２．患者は一度同意した治療方針を拒否できない。
３．患者はセカンドオピニオンを受けることができる。
４．患者が病室に不在の場合は検査の同意を家族から得る。
５．患者情報は患者と家族の同意なく保険会社に開示できる。
午前問題86 解答 １，３
午前問題86 解説 患者は自分の医療情報を知る権利がある。
午前問題87 Ａさん（43歳、女性）は、吐血のため救急搬送され、食道静脈瘤破裂に対して緊急止血術が行われた。腹水は少量認められるが、経過は良好で近日中に退院を予定している。Ａさんは５年前に肝硬変と診断されている。
Ａさんへの食事指導で正しいのはどれか。２つ選べ。
１．高蛋白食とする。
２．塩分は制限しない。
３．食物繊維を控える。
４．固い食品を控える。
５．辛い香辛料を控える。
午前問題87 解答 ４，５
午前問題87 解説 食道の粘膜を保護するために香辛料は控える。
午前問題88 小児の痛みについて正しいのはどれか。２つ選べ。
１．新生児の痛みを把握する指標はない。
２．薬物療法よりも非薬物療法を優先する。
３．遊びは痛みに対する非薬物療法の１つである。
４．過去の痛みの経験と現在の痛みの訴えには関係がない。
５．３歳ころから痛みの自己申告スケールの使用が可能である。
午前問題88 解答 ３，５
午前問題88 解説 小児の痛みは精神的なものも大きく関与する。
午前問題89 思春期の続発性無月経について正しいのはどれか。２つ選べ。
１．ストレスが誘因となる。
２．乳房の発育は認められない。
３．急激な体重の増減と関連する。
４．妊娠を希望するまで治療対象にならない。
５．診断基準の１つとして５か月以上の月経停止がある。
午前問題89 解答 １，３
午前問題89 解説 続発性無月経は、月経がみられた女性が予定日になっても月経が発来せず３か月以上無月経の状態である。
午前問題90 Ａさん（85歳、女性）は１人で暮らしており、高血圧症がある。物忘れがあり、要支援２の認定を受け、通所介護と訪問看護を利用している。Ａさんの長女は他県に住んでいる。
Ａさんの健康状態を維持するために訪問看護師が行う支援で適切なのはどれか。２つ選べ。
１．服薬管理の支援を行う。
２．水分の摂取状況を把握する。
３．入浴は控えるよう助言する。
４．Ａさんの長女に同居を勧める。
５．１人で買い物に行かないように助言する。
午前問題90 解答 １，２
午前問題90 解説 １人で暮らしている、高血圧症がある、物忘れがあるため、服薬管理や水分摂取の把握は必要である。
