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講師が語る

合格おめでとう。
中国人の彼女は、中国の看護学校を卒業してから36年間の長いブランクを乗り越え、日本の113回看護師国家試験に合格しました。113回国家試験は、例年に比べ、合格率が過去20年間で最も低い、難しい試験といっても過言ではありません。
そのような試験で、文化も母国語も全く異なる日本の看護師免許を取得した彼女に敬意を表します。
彼女は、知的で礼儀正しい受講生でした。私の関西弁のライブ授業を一生懸命聞き、学習の仕方や根拠の大切さを最も理解していた受講生のひとりです。外国人の国家試験合格率は、平均20%前後です。まして36年もブランクがあると、もっと合格率が下がります。それを乗り越え、今回、合格できたことを本当に嬉しく思います。皆さんも彼女のように、自分の夢に向かって、スタートダッシュです。

彼女の学習法

学習ノート

彼女からいただいた手紙 

小山先生
 
いつもお世話になっています。どうもありがとうございます。中国人の私は、36年前に中国で看護師になりました。今は日本の特別養護老人ホームで介護の仕事をしています。
 
3年前、●●の理事長として、●●様から中国の看護師資格と日本語検定1級があれば、日本の看護師の試験を受けることができることを教えてもらいました。
 
すぐに受験してみようと思いました。厚労省に示す書類などを調べて準備を始めました。中国の看護学校の卒業証明書、成績証明書、資格証明書、看護学校の規模や建物の面積など概要を書いた書類、パンフレット、シラバス、看護師についての条文などを揃える必要がありました。
 

ところが私は卒業してから30年以上経過していて、当時の学校は、今ありません。どこかが引き継いでいるはずですが、電話をかけても繋がりません。中国に帰って調べないとわかりません。でも、残念なことに中国は当時にコロナゼロ政策をとっていることすら知りませんでした。本当は去年の試験を受験したかったのですが、書類がそろいませんでした。
 
そして4月準備を再開して、コロナゼロ政策も終わった中国へ行ってきました。約1か月かかりましたが、卒業した学校のこともわかって、一通り出願書類を手にすることができました。
 
そして6月末に厚労省の担当官と、Web面談で書類のチェックをしてもらいました。次はどの書類がすべてに公証を受けなければなりません。国によっては日本にある領事館で公証してもらえる場合もあるようですが、中国は本国の公証役場でなければできません。
 
7月から8月にかけて再び中国に渡りました。中国の役場は、最高気温が35度を超えると休みになります。公証をもらうのにどのくらい時間がかかるか予想できません。なので、航空券は往復で予約できません。高くなりますが、片道ずつ購入しました。
 
中国へ戻って学校からもらった資料は一通り公証を受けることができました。
 
ただ、看護師についての条文を公証してもらうのは簡単ではありませんでした。
国の法律を公証する権限を持っていないという理由でした。いろいろ調べた結果、看護師の条文の書いてある資料が間違いなく中国の法律であることを証明してもらったので、日本語訳を添えて、公証役場に提出しました。
 
それで何とか公証を貰うことができました。そろった書類、全てを厚労省に提示して、最終の個別面談を受けました。
 
そして、準備を始めて2年半の去年10月下旬、夢で見た「看護師国家試験受験資格」の認定証を受け取りました。長くて、難しい道でした。その嬉しさは、まるで日本の看護師になったみたいな気持ちでした。
 
さあ、これから試験対策です。
 
書類を揃えるため、公証を受けるため中国に帰るたびに、仕事を休みましたが、今度は試験勉強のために、121日から211日まで再び休職願いを出しました。このとき、職場の理事長が吉田ゼミナールという、国家試験対策を教えてくれるリモートの講座があるよという情報をくれました。
 
ちょうど休みの期間と重なる「60日総まとめ講座」というコースを申し込みました。私が学んだ中国の看護学校と日本の看護学校では、カリキュラムはだいぶ違います。
 
それに、卒業してから30年以上たっています。違いはいくつもありますが、大きなところでは、例えば精神科看護です。30年前の時代に中国で精神科の看護師になるためには、学校が別にあります。精神科以外の看護師は精神科看護を学びません。
 
昔ですから訪問看護などもありません。カリキュラム以外でも、日本との違いはたくさんあります。
 
中国と全く違う日本の社会保障制度を覚えることは、とても難解でした。他にはカタカナ用語です。西洋人の名前、地名、医学用語など全て中国では、漢字で書きます。もちろん中国でも英語も学びます。でも、発音が違うので、カタカナを読んでも、全く意味がわかりません。看護師になったつもりでいましたが、不安だらけでした。
小山先生の関西弁も、私にはとても難解でした。でも、聴き逃がさないようにするために、集中力は高まりました。
 
そして、試験に備えた勉強の進め方、考えはとても参考になりました。今回の合格は、この試験に向けての考え方、先生がおっしゃっていた論理的に考える根拠をしっかり覚えるという学習の仕方、これを実践したからだと思います。
 
最後に、今後もいろいろ中国の方がこの試験に臨むと思います。私はどの人たちも応援したいと思います。
 
中国人は同じ漢字圏の国だから、そうではない国の人に比べると難易度が低いとよく言われます。ですが、こんなこともあります。今回の試験の中に、膝蓋腱反射から、「脚気」という答えを導く問いがありました。中国語で脚気と書くとその意味は、日本語で「水虫」のことです。私は選択肢から真っ先に脚気は消えました。
 
当然、この問題は不可解です。これは、出題者の引っ掛けではありません。
 
同じ漢字圏とはいえ、母国語でない言語による試験の高い壁だと思いました。外国人にとっては、看護、医学の基礎知識と同等かそれ以上に日本語を丁寧に勉強することが重要です。私のようにハンディだらけの外国人でも、効率的に勉強すれば合格できます。自分を信じて頑張ってください。
 
お世話になった人たちを思いながら振り返って書いています。●●の理事長、職場の皆さん、日本の行政書士さん、在日中国人で中国人の看護師国家試験を支援されている方、卒業した学校の先生たち、中国の看護師さん、そして吉田ゼミナールの小山先生、たくさんの人たちに支援をしてもらいました。誠にありがとうございました。

看護師国家試験対策予備校
吉田ゼミナール

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